日本陸軍軍医学校防疫研究報告抄録
担当者氏名 岡田麗江
作成年月日 2007.11.20
著者 溝上三郎
著者肩書 陸軍軍医学校軍陣防疫学教室 陸軍軍医大尉
著者2 横山郁郎
著者2肩書 臨時東京第一陸軍病院内科 陸軍軍医大尉
著者3  
表題 サルモネラ・ダービー菌による感染例
副題  
 出典著者  
 出典表題  
 出典雑誌・書籍名  
 出典頁  
 出典発行年  
108
種類 原著
分類1 437-2
分類2 437-6
分類3 320-37
分類4  
受付 15.8.22
印刷数 400
米国メモの有無
米国メモ  
開始頁 201-1
終了頁 201-12
索引用人名 溝上三郎 横山郁郎 石井大佐 青木 窪田 大橋 近藤 前田 小島 八田 菊池教官 佐々木教官 Kauffmann, Peckham, Bruce White, Hormaeche, Ferrario, 
索引用方法 生理学的性状 H凝集反応 O凝集反応 O因子調査
索引用材料 サルモネラ・ダービー菌 
索引用対象名  
索引用疾病名 細菌性赤痢
索引用地名 台湾
索引用その他  
参考文献(邦) 5
参考文献(欧) 10
0
9
背景 サルモネラ・ダービー菌は、1923年ダービーにおいて食中毒に際して、豚肉より分離され、以後血清学的性状が決定されてきた。しかし、人及び豚より分離された報告はまだすくない。我国においても台湾での分離や豚よりの分離、菌保有症の報告があるが、人よりの分離はまれである。昭和15年某部隊の赤痢流行に際し、赤痢様症状を呈した患者からサルモネラ・ダービー菌による疾患であることが確認された。
目的 昭和15年某部隊の赤痢様症状患者(陸軍衛生上等兵)からのサルモネラ・ダービー菌と昭和13年8月陸軍医学校で一般菌検索に際して保有者より検出されていた1株についても報告する。
方法 臨床症状の観察 分離菌の生理学的性状、血清学的性状を検討。
材料あるいは対象 分離菌渡辺株1株(患者からのもの)、東海林株(保菌者から分離)。対照菌9株(Kauffmannより小島教授に供試菌株) 真性赤痢患者6名(同時期に発病した者)
研究対象(実施)年月  
場所  
結果 昭和15年6月上旬某部隊に流行のY型赤痢菌による細菌性赤痢患者発生時に同様症状あり、伝染病室にいたがサルモネラ・ダービー菌によるものと確認された。感染経路は不明。尿及び血液培養では菌検出せず、便からは発病3日から36日にわたり検出した。真性赤痢菌患者とのヴィダール反応では明らかに2,3週後に陽性で凝集価が高い。分離菌の抗元構造は、X,f、g、z8である。食餌試験では、分離菌2株ともマウスに観察3週間に及ぶも致死出来ず。腹腔内感染では渡辺株は0.05mg以上では1日で死亡。東海林株は、0.05mgで1日で死亡。
考察  
結論 分離菌の抗元構造はW、f、g、Z8。保菌者の分離菌は、T、W、f、g、Z8で、0.05mg腹腔内注射で10gマウスを死亡させる。某部隊患者のヴィダール反応は、H凝集価が最高1600倍に達するが、O凝集価はなんらの上昇も来さず。
備考 昭和15年6月上旬の某部隊における赤痢流行については、某部隊という記述のため流行地域は不明である。