日本陸軍軍医学校防疫研究報告抄録
担当者氏名 岡田麗江
作成年月日 2008.3.27
 
著者 更井恒夫
著者肩書 陸軍軍医学校防疫研究室 陸軍軍医中尉
著者2 遠藤武
著者2肩書 嘱託
著者3  
表題 超音波コレラ予防接種8ヶ月後の血中抗体に就いて
副題  
 出典著者  
 出典表題  
 出典雑誌・書籍名  
 出典頁  
 出典発行年  
135
種類 原著
分類1 437-4
分類2 342-377
分類3 350-37
分類4  
受付 16.8.20
印刷数  
米国メモの有無
米国メモ  
開始頁 135
終了頁 133-13
索引用人名 更井恒夫 遠藤武 石井四郎 村田 野村 田村義貫 木村廉 H.W.Kolle  H.Hetsch
索引用方法 補体結合反応 試験管内溶菌現象 感染防御試験
索引用材料 超音波コレラ予防液接種8ヶ月後の血清
索引用対象名  
索引用疾病名  
索引用地名  
索引用その他  
参考文献(邦) 12
参考文献(欧) 3
5
15
背景 コレラ予防液接種はコレラ罹患率、死亡率の低減に効果があることはすでに証明されている。予防液接種による効果の判定は一定でなく、Hetschは、その防御率過評を戒め、6ヶ月毎に再接種することを提唱した。実際この方法で大戦間獨逸・オーストリー軍隊は失敗しなかったといわれる。超音波コレラ予防液の効果が注目されており、人体免疫では第2回接種2週後血中抗体産生能は対照に比し優れていたことはすでに報告している。
目的 超音波コレラ予防液による、人体免疫に於いて、長期の血中免疫物質の持続に関する効力の試験を命じられたので、予防接種8ヶ月後の血中抗体について調べる。
方法 1.凝集反応:ウイーダル反応 2.補体結合反応 3.試験管内溶菌現象:ナイセル・ウェクスベルグ氏平板法 4.感染防御試験
材料あるいは対象 昭和14年3月31日陸軍軍医学校防疫研究室職員中 @超音波コレラ予防液接種者40名中34名(以下、U.S.Vで示す) A本校製法による対照、コレラ予防液接種者40名中33名(以下、K.V) より昭和14年12月9日採血の血清を被検血清。また本実験に直接関係ないBその他職員152名(以下、A.M)の同日採血をし、血清を参考に使用。コレラ菌木谷株。白色独逸マウス。
研究対象(実施)年月  
場所  
結果 1.凝集反応は、血清希釈40倍以上陽性者U.S.V.は67%、K.V.は22%、A.M.は12% 2.補体結合反応は、補体結合力は一般に弱く、全体を通じ20倍が最高で、U.S.V.は5名(14.7%)、K.V.は1名(3.03%)、A.M.は、5名(3.22%) 3.試験管内溶菌現象は、U.S.V.の過半数(53%)が溶菌価320倍以上を示す。K.V.は約46%が80倍以上で、これはA.M.と大差ない。4.感染防御試験は、被検血清の都合上U.S.V.32名、K.V.29名、A.M.141名、実験動物も同数で実施。第1日目でK.V.,A.M.は半数、または半数以上が死亡。U.S.V.は25%である。3日間通じて、U.S.V.は約47%死亡、K.V.約69%、A.M.は約87%の死亡率。付記:今回多数の血液型を見る機会があったが、多い順はO〉A〉B〉AB。なお、血液型による超音波コレラ予防液接種に伴う抗体産生の個性的態度は比較するも特に著明な所見は見いだせない。
考察  
結論 超音波コレラ予防液接種者は、接種後8ヶ月を経過するもその血清中に凝集素補体結合物質溶菌素及び感染防御物質を保有し、その保有量は対照者を遙かに凌駕する。対照(医校製法による)であるコレラ予防液接種者の8ヶ月後の血中抗体は一般者のそれに比し稍優れた観あるも概ね大差無い成績である。 
備考 担当者注:対象者である職員の属性は不明