日本陸軍軍医学校防疫研究報告抄録
担当者氏名 岡田麗江
作成年月日 2008.3.24
 
著者 土井茂
著者肩書 陸軍軍医学校軍陣防疫学教室 陸軍軍医少佐
著者2 平野林
著者2肩書 担任指導 嘱託
著者3  
表題 薬剤による原虫性疾患の予防、治療並びに治療に伴う免疫の実験的研究
副題  
 出典著者  
 出典表題  
 出典雑誌・書籍名  
 出典頁  
 出典発行年  
613
種類 原著
分類1 485-4.5.7
分類2 361-85
分類3 455-4.5.7
分類4  
受付 昭和18.8.9
印刷数  
米国メモの有無
米国メモ  
開始頁 613
終了頁 613-25
索引用人名 土井茂 平野林 井上大佐 瀬川 石井 小川 清水 宮川 日高 三木 古川  Ehrlich,  Schnitzer,Hans Ritz, R.. Neumann,  Manteufel,  Adler,  Warrington,  Walter Frei u. RobertAckeret,
索引用方法 予防効力判定 治癒力判定 免疫効力判定
索引用材料 トリパノゾーマ・エバンジー  再帰熱スピロヘータ ゲルマニン 5価アンチモン剤 砒素剤 蒼鉛剤
索引用対象名  
索引用疾病名 トリパノゾーマ病 ズラ病 再帰熱 鼠咬症
索引用地名  
索引用その他  
参考文献(邦) 5
参考文献(欧) 38
0
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背景 原虫性疾患の予防、治療は細菌性疾患と違って一般に根治が容易ではない。薬剤の種類、量、治療方法如何で再発を繰り返し、薬剤耐性を生じる。一方、再発治療を繰り返す中で、吐酒石は免疫を獲得できるという報告がある。原虫性疾患を予防し、完全に根治出来る薬剤を探求することが急務である。
目的  
方法 病原体のマウスに対する毒力測定 病原体浮游液調製 化学療法剤の予防効果判定 治療効果判定 免疫成立の判定
材料あるいは対象 ズラ病病原体「トリバノゾーマ・エバンジー」(陸軍軍医学校防疫研究室第10研究室所有のマウスに継代保存されている株)、 再帰熱スピロヘータ病原体「Spirochaeta duttoni」(防疫研究室保存株)、化学療法剤:1.ゲルマニン(バイエル205号剤) 2.5価アンチモン剤;72号剤(京都○○試製品)、79号剤(同左)、アンチモンX(同左)、ゾルネスボサン(萬有) 3.砒素剤;ネオ・ネオ・アーセミン(第一製薬・市販品) 4.蒼鉛剤;ビスアルゼン(丸石・市販品)、ラビス(鳥井・市販品)。 マウス
研究対象(実施)年月  
場所  
結果 ズラ病に対するアンチモン剤の予防効果は、同時接種法以外は殆ど期待できず、しかし、アンチモンX、ゾルネスボサンは同時接種法でも困難。砒素剤は、同時接種法で24時間以内は期待できる。ゲルマニンは検討できていない。治療では、薬剤、量による差異はあるが、ゲルマニン、アンチモン、砒素剤はズラ病を根治できる。ゲルマニンは確実な治療剤である。蒼鉛剤はこの実験の範囲内では予防、治療ともに効果無し。再帰熱では、砒素剤(ネオ・ネオ・アーセミン)が予防効果は認め難いが、治療効果は顕著である。免疫効果は、ズラ病は、免疫成立可能で、免疫期間の観察を中止したので決定しにくいが、アンチモン剤で150日感染予防した例がある。そのため相当長期に存続できるとかんがえる。再帰熱根治後の免疫成立は可能である。
考察  
結論 トリパノゾーバ病とサルバルサンは根治できるという報告があるが難しいと言うものもある。原虫性疾患を根治出来ない薬剤を使用すれば強力な免疫成立は困難。根治出来る薬剤の発見、創製が必要。また、ズラ病、再帰熱で証明された根治後の免疫が他の原虫性疾患にも成立するかを研究する必要がある。
備考