日本陸軍軍医学校防疫研究報告抄録
担当者氏名 岡田麗江
作成年月日 2007.11.21
著者 弘岡正
著者肩書 陸軍軍医学校軍陣防疫学教室 陸軍軍医大尉
著者2 増田知貞
著者2肩書 陸軍軍医大佐 担任指導
著者3 井上隆朝(陸軍軍医大佐、担任指導) 木下仁(陸軍軍医大尉、協力)
表題 結核菌分離培養に関する知見補遺
副題 其の1 膿汁中の結核菌培養
 出典著者  
 出典表題  
 出典雑誌・書籍名  
 出典頁  
 出典発行年  
658
種類 原著
分類1 421-1
分類2 314-21
分類3  
分類4  
受付 18.9.21
印刷数  
米国メモの有無  
米国メモ
開始頁 658
終了頁 658-7
索引用人名 弘岡正 井上大佐 増田知貞 井上隆朝 鈴木松治 本間正人 三宅平三郎 熊谷三郎 市村平八郎 阿知波五郎 佐藤秀三
索引用方法 膿中結核菌分離培養 喀痰中結核菌分離培養 動物試験法
索引用材料 戦傷膿胸患者膿汁 喀痰 静脈血 天竺鼠 硫酸水 岡・片倉培地
索引用対象名  
索引用疾病名 結核
索引用地名  
索引用その他  
参考文献(邦) 5
参考文献(欧) 0
0
3
背景 戦傷膿胸及び普通膿胸(戦傷の原因以外の膿胸の総括仮称)でその発病機構を問わず、陳旧性移行の主要因は「結核性であること」が主張されているが、実際に結核菌を分離培養した成績では、かなり低率であることが報告されている。
目的 結核菌分離用培地改良の研究の一部として、戦傷膿胸患者膿汁中の結核菌分離培養を実施したが、聊か認むべき成績を得たので報告する。
方法 戦傷膿胸患者(陳旧性)の膿、喀痰、流血中の結核菌分離培養。分離菌株を岡・片倉培地で培養後動物試験を行い、結核病変を観察。
材料あるいは対象 戦傷膿胸(陳旧性)患者の膿汁、喀痰、静脈血 膿汁前処理用硫酸水(10%) 岡・片倉培地 天竺鼠(♂) 
研究対象(実施)年月  
場所  
結果 陸軍軍医学校外科教室入院中の戦傷膿胸患者(陳旧性)14例を対象。膿汁はゴム管留置により採取。結核菌分離培養成績は、14例全てから結核菌を分離し、動物試験も結核菌を確認できた。喀痰では、14例中8例に陽性であったが、陽性の回数は不安定であった。流血中の成績は、被験者の正中静脈より3日間採血したものであるが、全例陰性で、結核菌も認めなかった。被験者は多少とも気管支ろう、発熱があったがこれらの結果の理由は直ぐには断じ難い問題である。膿分離結核菌動物試験は、全例共に、対照のFrankfurt株に劣らぬ有毒結核菌である事を確認。レーマー反応は4週目2回目の実施で全例陽転した。
考察  
結論 昭和17年8月21日より同年9月20日に行った。戦傷膿胸患者14例につき、20日間連続、膿胸膿汁の結核菌分離培養を行い、全例陽性の成績をえた。同一患者に同期間10日間連続、喀痰中の結核菌分離培養を行うと、14例中8例の陽性であった。同一患者に同期間3日間連続、流血中の結核菌分離培養を実施したが、全例陰性であった。分離菌株は総て天竺鼠を使用して動物試験により、有毒結核菌であると確認出来た
備考 被検者14例の諸症状、検査成績は尉官学生木下大尉との共同作業として詳細に報告予定である。