日本陸軍軍医学校防疫研究報告抄録
担当者氏名 岡田麗江
作成年月日 2007.11.20
著者 溝上三郎
著者肩書 南支部防疫給水部 陸軍軍医少佐
著者2 佐藤鐵之助
著者2肩書 陸軍衛生大尉
著者3 平野清寿 陸軍軍医中尉
表題 小林部隊に発生せるA型パラチフス並びに腸チフスの爆発的流行例に於ける統計的観察
副題  
 出典著者  
 出典表題  
 出典雑誌・書籍名  
 出典頁  
 出典発行年  
691
種類 原著
分類1 434-2
分類2 339-34
分類3  
分類4  
受付 18.7.8
印刷数  
米国メモの有無
米国メモ  
開始頁 691
終了頁 691-21
索引用人名 溝上三郎 佐藤鐵之助 平野清寿 小林部隊 藤井常夫 南旨夫
索引用方法 統計的観察
索引用材料  
索引用対象名 小林部隊の爆発的流行状況
索引用疾病名 A型パラチフス 腸チフス
索引用地名 広州市河南
索引用その他  
参考文献(邦) 0
参考文献(欧) 0
3
15(+5)
背景 昭和17年8月5日初発し、同年9月24日までの間に、広州市河南駐留小林部隊においてA型パラチフスと腸チフス患者が爆発的に流行発生した。
目的 広州市河南駐留の小林部隊のA型パラチフス、腸チフスの流行の原因、患者発生の状況その他を調査。また、爆発的流行時の感染発症と各種事項との関係を調査し、感染体質等を検討して将来の防疫に資する。
方法 患者発生の実態調査。感染発症と体質、その他の要因との統計的観察
材料あるいは対象 小林部隊(本部、1,2,3,4部隊)1494名 A型パラチフス患者121名 腸チフス43名 O型パラチフス2名 ゲルトネル氏腸炎2名 有熱患者27名
研究対象(実施)年月  
場所 広州市河南
結果 小林部隊では、全部隊に発症し第4部隊は少ないが理由は不明。爆発的発症状況はA型パラチフス、腸チフスとも同時期で山型を呈した。患者数は、A型パラチフス121、腸チフス43名、有熱患者27名その他で195名である。感染原因は、謀略、飲料水、炊事は否定。酒保勤務の兵士が無症状のA型パラチフスの保菌者であり、饅頭製造によって感染したと考えられる。また、腸チフスは今回の流行以前に1名発症しており、その部隊は酒保倉庫の横のためなんらかによって感染したかもしれないが不明。今回はデング熱を疑っていて、そのため防疫手段がおくれたこともあり、接触感染も考えられる。腸チフス死亡率16.8%、A型パラチフスは死亡者無し。年齢と罹患率との関係は、統計的有意はないが21〜25歳が効率。予防接種と罹患率の関係は不詳。体格(栄養)との関係は、健常者とほとんど差はない。しかしベルネック指数、ローラー指数、ビネー、カウプ指数、比体重、比胸囲など罹患者に平行して悪結果の傾向にあり、体格悪しき者に罹患率が高いといえる。
考察  
結論 判決:爆発的流行の原因は、酒保饅頭が保菌者により汚染されたことと接触感染も影響していると推定。罹患率はA型パラチフス6.1%、腸チフス2.9%、有熱患者も含めて合計12.8%。無症状感染者、軽症患者の存在は防疫上注意を要す。統計的観察は年齢、飲酒が罹患と関係するといえるが喫煙との関係は認め難い。体格(栄養)との関係は有るといえる。
備考